医療のお仕事 医療事務

医療事務
医療法人こにしクリニック 勤務
河原 ITビジネス専門学校 総合ビジネス科 平成21年度卒業
原 真里菜さん(小松高校出身)

最初は不安そうだった患者様が、最後は笑顔で「ありがとう」と帰っていかれる姿を見ると、「この仕事をしていてよかったな」と感じます。

 医療事務の仕事に興味を持ったのは、病院に行ったときに、患者様に笑顔で接して、受付や会計を行っている病院の方の姿を見たのがきっかけです。そして高校3年生のときに、河原ITビジネス専門学校のオープンキャンパスで医療事務の体験授業を受けてみて、本気で「なりたい」と思い、入学して目指すことを決意しました。在学中には、医療事務管理士、医療秘書、調剤事務管理士などの資格を取得しました。また、簿記やコミュニケーション検定、エクセル・ワードの資格も取得し、今、仕事をする上で非常に役立っています。

 現在は、産科、婦人科、小児科を診療する病院で、受付、会計の医療事務と、電子カルテの代行入力など医療秘書として、医師が行う事務作業の補助も担当しています。受付では言葉づかいと笑顔、会計では保険証の返し忘れがないかなどに気を配りながら、迅速かつ正確に業務を進めることを心がけています。

 最初は不安を持ちながら来院された患者様が、最後は笑顔で「ありがとう」と帰っていかれる姿を見るとき、「この仕事をしていてよかったな」と感じます。今後は、常に笑顔で患者様に接して、効率よく的確に仕事をこなせる、そして誰からも信頼される医療事務員を目指しています。

どんな仕事?

 医療事務は、病院や薬局などで患者の受付業務や事務業務全般の仕事を行います。受付業務では、診療に訪れた患者の受付を行い、患者のカルテ管理や治療などにかかった会計を行います。事務業務としては、国民健康保険や社会保険など各団体・基金に、患者の診療報酬請求明細書(レセプト)を作成し提出します。病院で治療を行った場合、治療費は加入している保険に従い決められた負担分しかもらっていません。治療費で患者が負担しなかった費用を請求するための仕事がレセプトとなり、医療事務では重要な仕事です。

現状と将来性

 高齢化社会となった日本では、病院や調剤薬局が不足しており、今後ますますこの状況が深刻になると予想されます。当然のことながら、医療事務や医療秘書に携わる人材が不足すると言われています。

 医療事務は結婚や出産などで一度退職した人でも再就職のしやすい職業です。そのため女性にとって働きやすい職業で、一生の職業とすることができます。

 今後は、医療事務や医療秘書の役割も医師の補佐的なものへと大きく変わろうとしており、活躍の場が大いに広がると思われます。

なるためには?

 免許などは必要ありませんが、知識や技術、経験が必要となります。一から学ぶ場合については、医療事務管理士を養成する専門学校が最適です。知識や技術についてはレセプト記入などを学ぶことにより身につき、経験については、インターンシップ制度を導入している学校で学ぶことにより経験を積むことができます。また、接客やコミュニケーションの技術を併せて学べる学校が最適です。

 病院では医療事務管理士や医療秘書、薬局では医療事務管理士や調剤事務管理士の資格を取得していることにより就職に有利となります。

医療事務 サクセスナビ

なるためのポイント・求められる能力

● レセプト作成能力

 医療事務では、医師が行った治療や処方に従い診療費を計算しレセプトを作成します。このレセプトを作成する能力を専門的に学んでおく必要があります。医療事務管理士試験や診療報酬請求事務能力認定試験、医療秘書技能検定等を取得していると就職時の強みとなります。

● 多忙な病院で医者の右腕になろう

 医師の仕事を軽減するため、医師の横で専門知識を生かし、電子カルテの入力や診断書等を作成することができる医師事務作業補助者が今、注目されています。病院内のオーダリングシステムが進むにつれ活躍する場が増えています。

こんな方に適した職業です

  • 事務の仕事がしたい
  • 病院や薬局の受付をしたい
  • 人と話をするのが好き
  • 世話をするのが好き
  • お金を扱うのが得意

関連する資格

  • 診療報酬請求事務能力認定試験(医療保険事務協会)
  • 調剤事務管理士技能認定試験(技能認定振興協会)
  • 医事コンピュータ技能検定試験(医療秘書教育全国協議会)