医療のお仕事 歯科衛生士

歯科衛生士
大谷歯科矯正歯科 勤務
伊達 和美さん

患者様の健康のお役に立つ。それが一番のやりがいです。

 長寿国である日本では、いかに健康で長生きするかを常に問われているように思います。私は、「健康で長生きするため」には、「口の健康」が一番と考えています。

 歯科衛生士として現場に出て15年、患者様の診療の補助や、予防処置、窓口での受付、診療に使用する器具や材料の準備、管理などを行っています。まだまだ未熟で患者様から教えられることも多く、日々勉強の毎日ですが、私が得た技術や知識が、患者様の健康のお役に立ち、喜んで頂けた時には、充実感を味わえ、歯科衛生士で良かったと再認識しています。

 自分に満足することなく果てしない階段を一段また一段と昇るようにスキルアップしてこそ、仕事のやりがいを感じられるものだと思います。

 歯科衛生士を目指されている方は、頑張って国家試験に合格していただいて、すばらしい後輩となって巣立っていかれることを期待しています。

どんな仕事?

 歯科衛生士は、お口の健康を導き守る「歯科予防処置」、健康を保つためのアドバイスをする「歯科保健指導」、歯科医師と共に直接患者様にふれながら治療のサポートをする「歯科診療補助」の三大業務を行ないます。具体的には歯垢や歯石などの除去、機械・器具による歯周病や虫歯の予防処置、歯科診療に必要な器具の管理、義歯・矯正装置などに使う材料の準備や後始末、歯科医師のそばで薬や器具の受け渡しをする補助作業など、歯科診療のすべてのプロセスに関わります。そのほか診療の受付や予診、患者様とのコミュニケーションまで業務は多岐にわたります。保健所で地域の人々の口腔保健啓発事業を行ったり、幼稚園や小学校などで虫歯予防の指導に当たっている人もいます。

現状と将来性

 歯科衛生士は医療従事者の中では勤務時間が比較的規則正しく、資格取得者の大半が女性で、結婚や出産の後にも続けられ、ライフスタイルに合わせて働ける仕事として人気がありますが、まだまだ有資格者が不足している状態です。就職先は個人の歯科医院が9割を占め、保健所や歯科大学附属病院などに勤める歯科衛生士もいます。高齢化や介護保険制度施行により、在宅診療なども可能になってきたことから、ますます需要が高まることは間違いなく、今後も活躍が期待されます。

なるためには?

 歯科衛生士養成校と呼ばれる学校を卒業すると、国家試験受験資格が得られ、国家試験合格後、歯科衛生士免許を取得します。養成校への入学資格は、高等学校卒業(見込みを含む)、高等学校卒業程度認定試験合格者などです。国家試験合格後、病院(歯科医院、総合病院)、施設(心身障害者歯科センター、老人保健施設)、保健所・保健センター、学校又は養成所、歯科関連企業、官公庁・企業の健康管理室などに就職します。医院の顔となるべく、コミュニケーション能力を身につけておく必要があります。

歯科衛生士 サクセスナビ

なるためのポイント・求められる能力

● 口腔だけでなく全身の知識が必要

 口腔の知識はもちろん必要ですが、これからの歯科衛生士にとって、口腔の知識だけでは不十分。歯科領域が全身の健康に果たす役割は非常に大きいことから、全身の医療知識を持っているといいでしょう。また、高齢社会の現代、介護の基本的知識や技術も持っていると、現場に出た時に役立ちます。

● コミュニケーション力は必須

 歯科衛生士は、歯科医院の顔として受付を行ったり、保育園や幼稚園、小学校などで歯磨き指導を行ったりする仕事もあるため、幅広い年齢の方と笑顔で接することができ、患者様に安心感を与えることができるコミュニケーション力は必須と言えるでしょう。

こんな方に適した職業です

  • 人と接するのが好き
  • 笑顔に自信がある
  • 歯の健康に興味がある
  • 生涯働ける資格をもちたい
  • 安定した職業に就きたい

関連する資格

  • 歯科衛生士(国家資格)