お菓子・パンのお仕事 ブランジェ

ブランジェ
Boulangerie de Ecole(ブーランジェリー エコール) 勤務
河原パティシエ・医療・観光専門学校 パティシエ・ブランジェ科 平成22年度卒業
冨永 奈月さん(北宇和高校出身)

お客様に「おいしい」と言っていただくことが一番の喜び。「おいしい」で、もっとたくさんの人を幸せにしたい!

 小さい頃からお菓子を作っていくうちに、その楽しさや、食べてもらった家族や友達、先生などから「おいしい」と笑顔で言ってもらう喜びを知り、たくさんの人を笑顔にしたいと思って、この仕事を目指すようになりました。

 河原パティシエ・医療・観光専門学校は、新しい学校のため設備も最新で、またドイツ人の先生からいろいろなことを学びたいと思って選びました。学校では、お菓子やパンを基礎から学ぶ実習をはじめ、座学では、粉や砂糖など原材料の成分や歴史についても学びました。在学中に国家資格である「製菓衛生師」も取得しました。

 今は、バケットなどのパン生地の仕込みや、サンドイッチ作りなどを担当しています。パン生地の仕込みでは、水や生地の温度に気をつけながら、成型やカットは、一つずつ均等になるように気をつけています。重い生地を運んだりもするので、力がいる仕事です。また、職場にはドイツ人のブランジェがいますが、言葉が通じない分、コミュニケーションの大切さも強く感じています。

 パンを作っていて一番嬉しいことは、やはりお客様から「おいしい」と言っていただくことです。将来は、パンもできてお菓子もできる職人になりたいです。また、ドイツの文化も知って、いろいろなパンやお菓子を作っていきたいと思っています。

どんな仕事?

 ブランジェとはパンづくりのプロのこと。現在、日本では世界各国のパンがつくられており、その種類は数百に及びます。しかしながら、「パンは生き物」と言われるくらい、同じ材料や配合でつくっても季節やその日の天候、気温などによって仕上がりに差が出ます。主な仕事は、1生地をつくること2生地を焼くこと3仕上げることですが、それぞれの技術や知識を深め、環境に左右されない技術を身につけて、同じ味を提供できるようになることが大切です。活躍の場は、ベーカリー(パン屋)、ホテル、レストラン、カフェなど多方面に及び、製パンメーカーで商品開発に携わることもできます。

現状と将来性

 今やパンは日本人にとってコメに次ぐ「第2の主食」として定着しました。食パンをはじめ、調理パンや菓子パン、外国のパンなど、パンは消費者の味覚やニーズに柔軟に応えながら成長してきました。そのマーケットはパン屋だけでなく、スーパーやコンビニエンスストアでも主力商品になりつつあり、競争も激化しています。近年は製菓分野同様に女性の進出が進み、特に天然酵母など添加物を使わない自然食材のパンをつくるお店を開く女性が増えています。社会的には、お菓子と同じく安全面、衛生面での知識も非常に重要視されており、「製菓衛生師」国家資格の重要性が高まっています。

なるためには?

 ある程度の技術があれば、ベーカリーなどに就職して、実際に働きながら経験を積む方法もありますが、ブランジェに必要な技術や原材料、製パン理論、衛生管理などの知識を得るには、製菓専門学校で学ぶことが最適です。卒業後にベーカリーやレストランなどに就職して、さらに経験を積み重ねます。また、厚生労働大臣指定の製菓衛生師養成施設である製菓専門学校でカリキュラムを修了すれば、「製菓衛生師」の国家試験受験資格が得られます。取得すれば就職にも有利になります。

ブランジェ サクセスナビ

なるためのポイント・求められる能力

● パンは生き物。五感をフル活用

 パンの主な材料は、小麦粉、塩、水、イースト。イーストとは酵母、つまり微生物の一種です。日々の気温や生地を寝かせておく時間によって、発酵の進み具合は大きく異なり、パンの出来が大きく左右されます。パン職人は五感をフルに使って、それぞれの生地に最適な発酵状態を見極め、いつも同じ味のパンを作っていかなければなりません。

● 体調管理と体力が必要です

 パン屋さんと言えば「朝が早い」ことが特長でもあります。したがって、毎日の体調管理や健康管理がとても重要なポイントになります。また、1日中立ちっぱなしの仕事であり、重い粉や生地を運んだりするので、体力も必要です。

こんな方に適した職業です

  • パンが好き
  • ものをつくることが好き
  • 好奇心旺盛
  • コツコツと努力する
  • 体力に自信がある

関連する資格

  • 製菓衛生師(国家資格)
  • パン製造技能士(国家資格)
  • 食品衛生責任者(国家資格)

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