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河原パティシエ・医療・観光専門学校 パティシエ・ブランジェ科 平成21年度卒業
長野 唯さん（北条高校出身）
私は「自分の好きなことを仕事にしたい」と思い、小さい頃からなりたいと思っていたパティシエの道を選びました。河原パティシエ·医療·観光専門学校を選んだのは、ちょうど開校の時で新しい実習室や教室で学べるのと、カリキュラムで実習が週の半分を占めており、高度な技術と知識を学べるからです。今実際に職場に入って、学校で学んだラッピング技術や、2年次の現場を想定した「仕込み」「焼成」「仕上げ」に分かれて行った実習が、とても役に立っています。
今の業務は、朝7:20の掃除から始まり、午前中はケーキの朝出し(仕上げなど)などをして、午後は仕込みに入ります。材料の計量をして、チーフの指導のもと仕込んでいきます。業務をするうえで心掛けていることは、「先を読む」ということです。今やっていることの次を想定しながら作業をしています。先を読むことで、効率が上がるし、一つ一つの作業もスピードアップすると思います。また、チーフのアシスタントとして先を読むことは重要です。チーフの手や、行動を見て、何をしたらいいのか考え、動くことを心掛けています。
私は「自分の好きなことを仕事にする」ことが一番だと思います。何気なく仕事をしても長続きはしないと思います。好きなことだからこそ、つらいことがあっても頑張れるのではないでしょうか。高校生のみなさん、自分の将来について考えることは難しいことですが、その前に自分の好きなことは何か、考えてみてください。それが将来について考える一歩になると、私は思います。
どんな仕事？
パティシエとは洋菓子づくりのプロのこと。一言で「洋菓子」と言っても、ババロアやムースなどを使った生菓子、フルーツケーキなどの半生菓子、マドレーヌなどの焼き菓子、ヌガーやボンボンなどの砂糖菓子、シャーベットやアイスクリームなどの氷菓に分けられます。主な仕事は、1生地をつくること2生地を焼くこと3仕上げることですが、それぞれ正確な技術や知識、経験、センスが必要です。活躍の場は、パティスリー(洋菓子店)、ホテル、レストラン、カフェ、チョコレート専門店、製菓メーカーなど多方面に及びます。その多くが将来の独立開業を目標として活躍しています。
現状と将来性
生活が豊かになり、また数年おきに起こるスイーツブームの影響を受けて、洋菓子の生産量も年々増加する傾向にあります。カリスマと呼ばれるパティシエやおしゃれなケーキショップが増え、今新たに、健康に配慮したベジスイーツ(野菜を取り入れた洋菓子)が人気となっています。近年は女性の進出が目覚ましく、自分のお店を開く女性パティシエ(パティシエール)も増えています。ホテルやレストランでも、デザート担当として専門のパティシエを採用する傾向が進んでおり、ニーズはますます高まっています。社会的には、お菓子に関する安全面、衛生面での知識も非常に重要視されており、「製菓衛生師」国家資格の重要性が高まっています。
なるためには？
ある程度の技術があれば、洋菓子店や製菓メーカーなどに就職して、実際に働きながら経験を積む方法もありますが、パティシエに必要な技術や原材料、製菓理論、衛生管理などの知識を得るには、製菓専門学校で学ぶことが最適です。卒業後に洋菓子店やレストランなどに就職して、さらに経験を積み重ねます。また、厚生労働大臣指定の製菓衛生師養成施設である製菓専門学校でカリキュラムを修了すれば、「製菓衛生師」の国家試験受験資格が得られます。取得すれば就職にも有利になります。
なるためのポイント・求められる能力
● 正しい知識と技術が必要
洋菓子の材料は他の料理と比べて圧倒的に少なく、基本的には小麦粉・卵・砂糖・バターの4種類です。この4つの材料を入れる量とタイミングを変えることで、パイ、シュークリーム、タルトなどのさまざまなお菓子を作りだすことができます。そのためには正確なレシピと知識、技術が必要になります。
● センスと探究心、そして創造力
洋菓子は見た目も重要ですので、デコレーションのセンスも必要となります。また、常に新しいケーキや味を研究する探求心や自分オリジナルのケーキを作りだす創造力がパティシエには必要です。しかし、これらは4つの材料の性質を知り尽くし、使いこなせた上で、求められるものです。
こんな方に適した職業です
- お菓子が好き
- ものをつくることが好き
- 好奇心旺盛
- コツコツと努力する
- 体力に自信がある
関連する資格
- 製菓衛生師(国家資格)
- 菓子製造技能士(国家資格)
- 食品衛生責任者(国家資格)
