私は在学中に漫画家としてプロデビューをすることができました。在学中に多くのプロの漫画家の直接指導を受ける事ができたことはとても大きかったです。そして現在は、夢であった連載を持つことができました。
はじめて自分の描いたマンガを本屋さんで見た時のことは生涯忘れる事ができません。うれしくもあり、恥ずかしくもあり、とても複雑な気持ちでした。それと同時に、この雑誌が全国の本屋さんやコンビニに置いてあるという事を思うと、すごくテンションが上がりました。また、全く知らない人からファンレターが来た時には「ちゃんと読んでくれる人がいる」と素直にうれしかったです。
夢であった漫画家になれた一番の要因は、あきらめずに続けていたという事でしょうか。あきらめたらその時点で終わりです。単純明快、「続けていたから実現できた」という事だと思います。
文章では表現しきれない微妙なニュアンスを自由に表現できるのが漫画の特長で、日本の漫画は大きな産業のひとつとなり、世界で高く評価されています。漫画はもはや娯楽の世界のものだけでなく、複雑な内容を分かりやすく伝える手段として、広告や出版業界でも多用されています。
幼児から小・中・高・大学生、サラリーマンに至るまで、社会の幅広い層に支持され、漫画を通して読者に笑いや夢や感動を与えるのが、漫画家の仕事です。
漫画は教育上、青少年に多大な悪影響をおよぼすということで、読むことすら否定されるという苦難の時代がありました。その後、少年雑誌を中心に発行部数を増やし、今日では、少年漫画に限らず一般社会人向けの漫画も含めて、漫画は「メディア」として成長し、今や海外に輸出できる文化としてその地位が確立されました。したがって、今後漫画家をはじめ、このメディアに携る人々の社会的役割と使命は大変重要だといえます。
漫画家になるには、漫画家のアシスタントの経験を積んで独立したり、出版社に作品を持ち込んで認められたり、出版社主催のコンテストに応募して採用されるのが一般的です。そのために、出版社の漫画教室や、美術デザイン系専門学校の漫画コースなどで、漫画を描く基礎技術を習得することが望ましいです。出版社が主催している新人賞等に応募し、賞をとるのが一番の近道と言えるでしょう。
漫画制作には、まずストーリーを考えだす想像力が必要です。そのためには、様々なことに興味を持ち、制作に必要な情報を収集しなければなりません。あらゆる分野の本や映画、そして、いろんなイベントや展示会などに足を運んで体験を積んだり、新聞やテレビ、インターネットなどから常に情報を収集する必要があります。
漫画家になるためには、描くための制作技術はもちろんですが、体力も欠かせません。必ず締切があるので、限られた時間に作品を仕上げる体力と持久力が必要です。そして、何より大切なのは漫画に対する情熱。漫画家になりたいという強い思いが成功のカギとなるでしょう。